プランニングの手順2 ~家以外のことを考える~
プランニングの手順について前回書かせていただきました。
さて、今回はどんなお話になるのか~
こんにちは
株式会社のびのび子ども住宅 高槻市の1級建築士で不動産も取り扱える建築家 九万田忠孝です。
家を建てるときはどうしても、『家』のことを考えてしまうのは当たり前のことなのですが、
その前段階として
『土地のいいところを知る』ことが大事だとお伝えしています。
よろしければ前回のブログも一緒に読んでみてください。
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第二話の続き プランニングの手順2の続き~車のことを考える~
それをすることによって
全体像がつかめてい来る=コンセプトが自ずと決まってくるとお伝えしています。
バラバラな感じがまとまるんですよね。
では次に何をするかです。
家のことはまだ考えません。
家以外のことを考えるんです。
家以外のことを考える
家以外のことって何???
と思われるかもしれません。
家以外のこととは主だって2つです。
1つ目は、庭
2つ目は、車
です。
どちらも土地から家を差し引いた部分にある家づくりの大事な要素です。
これらのことを次に考えるんです。
土地が十分に広くなく庭なんて要素はないよっていう人は
借景とお考え下さい。
前回お伝えしたことが今回のテーマにつながっていくのですが、
家は何とつながっていくのか?を考えていけばいいんです。
家が単独で建っているわけではありません。地域の中で一つの建物としてあるわけですが、
自分が良かれと思って建てたものも、他社に対しては威圧感でしかない場合もありますし、不快に感じる建物になるかもしれません。
地域の中の建物という視点から、第三者的な視点で見れば、
自身の建物がどうあるべきかが分かってきます。
そうすると
何とつながっていくのかがわかることになります。
つながっていく、
風の通り道、借景を楽しむ窓、庭と一体になる部屋、外部と一体になる建物、地域と統一感がある建物、
ずーっとつながっていくのだなーということがわかるんじゃないかと思うんですね。
難しい???
まあ、続けます。
そうやって地域とつながっていく建物は道路からどうやって見えるのか?というアイデアに至りますし、
部屋からな何が見えるのか?に戻っていく感じです。
そうすると
お隣さんとの窓も気になるでしょう、
道路の視線も気になるでしょう、
『見える』『見えない』が大事なことだとわかるはずです。
だから
『何が見えるのか?』を『何を見よう』に考えて庭の計画をしていくことになります。
お隣さんの洗濯物が見えてしまうのであれば、それが見えないようにする工夫を後から建てる側の家が考える。
見えないようにするために、見えるものをきれいに配置し庭を作り上げていく。
それがリビングと一体になって、家の中と外が一体になるような空間構成をしていく。
庭がつくる広さがない場合も同じです。
密集地であれば道路の遠くの借景をどのように切り取っていくのか?
周りは3方とも隣地の壁に囲まれてしまっているのであれば、天空の広がりは感じられないのか?
家の外に景色と取り込むことが出来ないのであれば、家の中に緑を配置するような計画ができないのか?
家の外と中をいかにつなげていき、広大な外部空間を内部空間と一体的に作り上げる工夫はどのようにしていけばいいのかと考えていくことが大事になります。
それはたとえ窓を閉めていたとしても
外の木がゆらゆらと動く姿を見ることで、風があることを知ることが出来る。
動く姿を見ることで、光の変化を感じられる。
光の変化を知ることで、温かさや寒さといった感覚すら得られるものです。
これは
間取りを考えているだけでは決して想像つかない部分です。
間取りは利便性や生活のしやすさを考えるのに当然必要なことなのですが、それ以前に、その土地の特徴を知ることによりいいところを活かす方法を考える。
そのうえで、テーマを決めて、何とつながっていくのかを考えていくことが大事なんですよね。
そうすれば
実際以上に広さや広がりを感じられる空間づくりができるんです。
ああー
随分と長く書いてしまいましたから、
2の駐車場については次回にしたいと思います。
よろしければ前回のブログも一緒に読んでみてください。
前回のブログはこちら
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第二話の続き プランニングの手順2の続き~車のことを考える~