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寝屋川市の注文住宅 新築工事=上棟のチェック3=耐力壁

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耐力壁

のびのび子ども住宅 九万田です。

寝屋川市の新築工事も随分とすすんでいて、このブログ記事よりも大幅に先にいってます。

今日は耐力壁のおはなし。

耐震性や省エネ性について関係のあることですね。

もくじ
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耐力壁,耐震性

上棟作業が終わり、金物の取付と同時に耐力壁の取付が行われていきます。

上棟時にはまだまっすぐでなかった柱が、
きっちりと縦横の水平を決めていき、決まったら耐力壁を取り付けていくわけです。

これでしっかりとした建物になっていきます。


耐力壁の種類にはさまざまなものがあります。

大きく分けると筋交いと面材耐力壁。

筋交いは前回記事にも少し触れましたが、
のびのび子ども住宅では45mm×90mmの筋交いをつかっています。


建物の外周部にはできるだけ筋交いをいれずにしていますが、
その理由は、
筋交いを外周部にもうけると断熱材が入るスペースが少なくなってしまうからです。

外部は断熱をする

その考えで進めています。

外周部はではどうしているかというと

面材耐力壁を用いています。


面材耐力壁にも様々な種類があり、
構造用合板やOSBといった接着された板のものもあれば、

火山灰でつくられたダイライトや
これも木片を接着させた材料ですがノボパンなどがあります。

モイスとかもありますね。

いろいろありますが、現在では吉野石膏ボードのタイガーボードEXハイパーという耐力壁を使っています。


タイガーボードEXハイパーは
石膏ボードなので、耐火性能があり、且つ、透湿性能があることが良いなーと思っています。

そとからの火を受けても耐火性能のある材料で覆われているため延焼させにくいわけです。
また
透湿性能があるということは、内部結露を起こしたとしてもその湿気が外に出してくれるため
リスクが格段ににくくなります。

外部の通気層から湿気を逃がしてくれることによって
家が長持ちするわけです。

接着された板になりますと、そういうリスクを考えていかなければなりません。
それってどうなの??と疑問を思ってしまいます。

ですので、
のびのび子ども住宅では、タイガーボードEXハイパーを使っています。


では
耐力壁としてどのようなチェックをしていかなければならないかというお話になりますが、
まずは釘のピッチです。


耐力壁が耐力壁として働くためには
決められた釘で決められた釘ピッチで施工しなければなりません。

タイガーボードEXハイパーの場合は、指定の釘になります。
亜鉛メッキされたNZ50という釘を
外周部は75mmピッチに、中通は150mmピッチに釘を打っていきます。

この基準通りに打つと、耐力壁2.7倍の計算通りになります。


ちょっと見ていただくとわかるように
写真でスケールをあてている方は75mmピッチで打ってます。
その左は150mm程度で打ってます。

右は耐力壁、左は非耐力壁ですので、ピッチは粗目で打ってもらっています。

こまかな話ですが、
耐力壁で家を取り囲むと、家は揺れない硬い家になります。
極端な話、地震が起きた時に硬すぎてそのままの形でこけるイメージです。

揺れに対して耐力壁がつっぱる。
つっぱると柱と梁や柱と土台が抜けようとする。
抜けようとするのを防ぐために柱頭柱脚金物を取り付ける。
その耐力に相当した金物で設計する
という内容になるわけで。
非耐力壁の位置までガッチガチに釘を打ってしまうと、計算以上の引き抜き力が発生してしまった場合
柱と梁、柱と土台がもべることになります。

だから設計図書どおりに耐力壁の位置を把握し施工する必要があります。


耐力壁の位置が正しいか、またその釘ピッチが正しいかがまず大切なわけです。

その他には
釘が端によりすぎていないかどうかです。

タイガーボードEXハイパーには釘を打つ位置がマーキングされていますが、
その許容差は8mmとなっています。

ボードの端に釘を打ってしまうと家が揺れた時に割れてしまう可能性があります。

ですので基準位置に打てているかどうかが大切です。


あとは
めり込みすぎていないかや
ボードを欠きこんだところ、例えば、バルコニーを受ける梁が飛び出している部分などはボードを欠きこむ必要がありますが、
そいうったところは補強しているかどうか、
また、
換気ダクトなど大きな穴をあける場所も当然補強が必要になってきます。

気密,気密パッキン

そして
その他にもやっていることがあります。

それは気密パッキン。

家はきっちり建てても小さな小さな隙間が生じます。
その隙間を極力抑えていって気密性をあげていく家の作り方を気密住宅といい高性能な家となっていきます。

今回は
タイガーボードEXハイパーを取り付ける前に
日本住環境の気密パッキンを張り付けています。

ボードの位置出しをして、ボードとボードのジョイント部分に隙間が生じなくなるよう貼り付けて、耐力壁をとりつけます。

別の角度から見るとこんな感じ。
そしてパッキンがはられると隙間が生じにくくなるわけです。

まっすぐに見えてもやはり隙間がある。
木ですからやはり狂いもありますし細いところ太いところが製材されていてもあります。

そういう隙間を少しでもなくしていく。
そうするとエアコンの効きがよくなるなーという仕組みですね。

窓の周りとかいろいろなところにはっていきます。

この忘れがないかどうかが大事になりますね。


仕事の分担をして、だれがその担当をしているのかを決め、二人一組で作業を繰り返していく。
そうすることで抜けがなくなります。

あとからやり直しが効かない部分については
ダブルチェック。

それがいい家につながっていきます。