水抜き穴の処理ってどうしてる??
高槻市の1級建築士事務所、株式会社のびのび子ども住宅 九万田です。
高槻市の隣町、島本町で新築工事がスタートしました。
昨年の7月に初めてお会いしてから1年が経ち、上棟となりました。
島本の家、建築現場レポートです。
今回からはちょっとマニアック目線でお伝えしていきます。
- もくじ
島本町の新築工事は既存建物を解体し、地盤改良、基礎工事と進んで6月23日に上棟。
工事がスタートすると、あっというまに進んでいきますが、それまでに準備を重ねてきましたので問題なく進んでいます。
さてさて、
今日はアップロードしている部分についてお伝えしようかなと思います。
基礎にはおおよそ水抜き穴というものを設けてくれています。
1センチ程度の小さな穴を基礎屋さんが明けてくれています。
基礎内部に水がたまった時に抜くように用意しているわけです。
確かにあると便利。
梅雨時期など雨が降ると基礎の中がプールになってしまい、水を汲みだすのが大変なんです。
のびのび子ども住宅は最低限の数にしてもらていて、
3カ所だけにしています。
あんまり多くあってもよくないので。
基礎というのは、
夏は乾燥のスピードを遅らせるために散水作業をして養生期間を過ごすのですが、ことしも基礎工事中は雨が降らずで、
基礎工事が完了し養生期間中にしっかりと雨が降りました。
そのため、基礎の中はプール状態で、一番たまった場所は30cmくらい。
だから、散水養生はしないで大丈夫だったのですが、プールはプールでたいへん。
水抜き穴があるところは2~3センチ程度たまったくらいでしたが、水を汲みだしてスポンジで 吸いだして、掃除して。。。
30cmたまっているところは、午前中の時間をだいたいそれだけの作業をせっせとやっている。
バケツにくみ取って水を捨てての作業をひたすら一人でしていると腕がパンパンです。
けっこうな重労働なのですが、
やっぱり水抜き穴があるとちょっと楽。
穴にむかって水をワイパーで押し出していけばいいんですから、らくちん!!
しかし、しかし、
一方でこんな心配もあるんです。
それがシロアリです。
水が抜けていく場所ということは、水が入ってくる場所であり、虫も入ってくる場所なんです。
防蟻処理をなんとかしないといけない場所です。
どうでしょう?あなたの家はどんな水抜き穴の処置をしていますか??
で、
防蟻工事もしてくれる当社の断熱施工のハウジングコアの内藤社長に相談して、
こんな材料あるよと教えてもらったので、今回はそれを採用。
それは
防蟻材が入ったコーキングと防蟻材が入ったパテ。
いつもはコーキングを全部していたのですが、今回紹介してもらったパテと一緒に使うことにしました。
水抜き穴って、ほとんどの新築工事でやってます。
基礎をベースと立上りを一体で打設する会社もありますが、そういう会社は、水抜き穴ってあまり作ってないと思います。
継ぎ目部分から水が侵入したりするという理由だそうですが、
汚水配管とかも貫通しているから、、、あまり意味がないような気もしますし
立上り部分と一体にコンクリートを打設するということは、コンクリート打設に高度な技術が必要になって、
ジャンカなどのリスクがあがり、コンクリートの劣化が逆に心配になります。
コストだけ高くなって、あまり意味がないような。。。
他社の話はいいとして、
今回は防蟻について。
基礎からのシロアリの進入をどのように防ぐのか?防蟻処理はどうするのか?が大事なわけですね。
で、
いつもはコーキングをべったり使っていたのですが、
今回はパテと一緒に使いました。
コーキングだけの場合、どうしてもきれいに仕上がらなかったので、パテと併用した方がいいなーと思ったからです。
まず穴の部分にコーキングをして、そのあとしっかりパテ処理です。
パテは粘土みたいに丸めて伸ばして形にしてぺったんこにしています。
しっかりと形状にあわせて整形していきますので、このあとの基礎断熱工事も大丈夫ってわけです。
もちろん、
外部に貫通している部分ですから、ぶちゅぶちゅーっとコーキングを穴で埋めていき、そのあとにしっかり外からもパテで整形しました。
家にはいろいろな貫通部分があります。
基礎の水抜き穴だけでなく、
お風呂とエコキュートをつなぐ水、お湯、そして追い炊き管。
先ほども言いましたが、汚水配管に
給水の配管。
いろいろな穴と徹底して防蟻処理が施された材料でしっかりと埋めていくことが大事ですね。
そうすることで、気密もしっかりとれますし、防蟻も安心できるようになります。
あなたの家がどんな風に防蟻処理をしているのか、
木材の部分だけでなく、こういう貫通部も大事ですから、一度チェックしてみてください。
島本町の建築現場を見てみたいという方は個別にご案内しますので、
ご連絡ください。