不動産市況と新築と戸建てフル リノベーション
今年こそはマイホームを!
と今年も半年が過ぎましたね。
そんな時だからこそ、不動産のことについてブログを書いてみたいと思います。
最近おどろいたチラシの価格
先日のことです。
株式会社のびのび子ども住宅が活動する高槻市の住宅街、ポスティングで1枚の不動産チラシが入っていました。
のびのび子ども住宅は1級建築士事務所でもあり、建設業の許可を得ている工務店でもあり、不動産仲介をする不動産屋さんでもありますから、
ポスティングのチラシは気になるものです。
で目についたのは、
築15年のおおよそ30坪ぐらいの土地、古家付き土地と言いますが、そういう物件が掲載されていました。
よく知っている場所です。
といいますか、近所なのですぐわかりました。
あー売りに出してるんだなー
最近このあたりでは売りに出てなかったから久しぶりだなー
さてさて、どんな土地かなー
どんな土地かというと、
角地の物件で、ほぼ西向き、北西角にあたります。
ちょっと暑いだろうなーとおもうけれども目の前が公園でもあり借景はいい感じ。
住宅街の一角、駅まではバスで15分以上かかり、バス停までは3分くらいといったところでしょうか。
高槻市と茨木市のはざまのこの土地、いくらで販売していたのか問うのは大問題で、そう大問題でした。
15年くらい前のこの地域が開発されたとき、
土地の相場観としては、坪50万円といったところでしょうか。
環境はいいのですが、
駅から離れています。
駅からずーっと緩やかな登坂で、
その分、見晴らしもいいですし、環境もいい。
そんな場所だから、土地としては30坪ですので、1500万円くらいだと思われます。
角地とか、目の前が公園とかいろいろな好条件があったとして、それがものすごく高くなるものではないと思います。
そして、建物は築15年ぐらい。
時代としては遅れているものですよね。
断熱性能や省エネ性能というったものは、今新築を建てるものと大きく違ってきます。
当時は次世代省エネ基準がやっと普及してきたころですし、フラット35Sや長期優良住宅が出始めたころです。
性能も少し良くなってきた住宅が増え始めたころですが、それに合致している建物かどうかはわかりません。
現在のゼロエネルギー住宅を目指すZEHなどは全くなかったころを考えると、
新築の品質が大きく違う、そんな建物です。
だから『建物価値』ってどうなんだろう??と思いますが、少なくとも当時の販売価格よりも大きく下がってきているはず。
そうでなければ、新築を建てたほうが安いってなりますよね。
今の新築のほうが品質が高い、高性能なのですから。
で、
その問題価格ですが、
築15年の建物がある土地の価格は
3600万円でチラシに掲載されていました。
おっと!!
3600万円です。
衝撃です。
最近の不動産状況
衝撃の価格でした。
築15年の建物がある土地が総額3600万円で販売がされている。
実をいうと、この地域、5年ぐらいはたくさんの売り出しがありました。
その時の価格は2500万円前後が多かった。
実際、それでも高いんじゃないかなって思っていましたが、この地域に住みたいとおもうニーズが重なったのでしょうね。
うまく販売されていきました。
そして今回3600万円、
いやーどうですかね??って思います。
5年前よりも1000万円も上がっているじゃないですか。
いくらなんでもどうですかね??って思います。
不動産会社さんんがチラシをつくって販売をかけるわけですが、ちょっとどうですかね??って。
価格のうちわけはどうなんだろうと考えてしまいます。
5年前が2500万円。
相場観が坪50万円として1500万円。
つまり、1000万円の建物費用かな?と思いますが、
で
3600万円と場合だと、建物がまあ、1000万円のままとしましょう。
すると3600-1000=2600万円。
単純に30坪の土地だと86万円の土地単価となります。
ウソでしょう!!
とおもってしまいますが、
どうも。。。
そうでもない感じ。。。
上の価格はちょっと行き過ぎと思うのですが、
全体的に土地の価格が上がってきているのは感じます。
1500万円で相場だった地域が2000万円に。
2500万円で相場だった地域が3000万円に。
というふうに、強気な売却価格が増えているように感じます。
理由はいろいろ考えられるのですが、
最近あまり見なくなっている『大型宅地分譲』です。
不動産会社さんが宅地開発をして100軒の分譲開始とかそういうまとまった土地が無くなってきているように感じます。
建築条件付きの宅地分譲というのがたくさんありましたが、
それは企業の土地売却があったりして、それを新築分譲地として販売するのが多かった。
コロナの関係もあり
業績が不透明な時代が続きましたので企業としても不動産を売却して税金を納めるというやりかたよりも温存のほうがいいとか
そんなこともあってか住宅用不動産の流通量が少なくなっていたようん感じます。
実際に
建売をしている不動産会社の方に聞いてみましたら、
土地の仕入れができなくなってきているというお話。
そもそものまとまった土地が無くなってきているし、戸建て住宅にするよりもマンションにする、介護施設にするなど
別の形で仕入れ負けしてしまうことが多いらしいです。
土地探しをする方はそんな事業用のことよりも
『私たちが住みたいエリアの土地が探せるのか??』ということが大事ですよね。
そして
お伝えしたいことは
土地が大幅に根上がっているということです
土地探しをして新築を建てるというのがどんどん難しくなってきているように感じます。
住みたい地域に住むという選択
土地がどんどん値上がりして、建物も物価上昇して、
新築って難しいという時代がやってきています。
その一方、
給料や住宅ローンは厳しいままですから、
その乖離は大きくなるのではないでしょうか。
新築って難しい、でも住宅を考えなければならない。
社宅補助の期限の問題
幼稚園の申し込みの時期や、小学校にあがるタイミング
できるだけ無駄なく進めることが重要ですが、土地探しをしていってもなかなか好条件では見つけにく時代になっている。
そこで思うんです。
住みたい地域に住む選択
これもまた大事だなーと。
どうしてあえてこんなことをいうかというと、
先日、打ち合わせを進めていたお客様と話をして当社でお手伝いすることをあきらめていただきました。
土地探しからお手伝いをさせていただきましたが、
最終的にお選びになられた土地が駅近の物件。
その分、土地の値段もあがり、当社で設計建築をすると2000万円を超えない土地を探す方針でしたが、
駅近の物件は2500万円近く。
確かに駅近。
歩いて5分程度の距離。
やっぱり土地の値段は予算としてあがってしまい2500万円。
500万円の差は大きく、この土地で進められるのであれば、当社の予算では無理であることを伝え、
結果、コストが収まる会社で建てられる方針になりました。
残念です。
当社の気密や断熱、防蟻や制震、エアコン1台で暮らす生活など、
品質面では気に入っていただきましたが、
土地と建物をあわせた予算を当社もがんばっていろいろ考えましたがそれでも500万円を下げていくのは難しいことで
お互いにこれ以上話をすすめても難しいという結論に達しました。
本当に残念、
高品質な家に住むこと、その空気感や、しいては時間の使い方は家族にとって幸せであると思っていますが、
住みたい地域に住む選択についてもっと寄り添うことができればと考えさせられました。
住みたい地域に住む選択。
ここに寄り添ってあげられたら、もっといい空気感の家、その時間を味わってもらえたろうにと。
提案していなかった
新築でなく、中古物件を買って戸建てフルリノベーションをし
高断熱、高気密、高耐震で制震のご提案をもっとすべきだったなーと感じました。
条件の整った土地にある建物をすべて丸裸にして、耐震工事を行い断熱工事もして間取りもまったく変えてしまう。
高性能な住宅に生まれ変えてしまうのは、知識と技術がいりますが、のびのび子ども住宅では、それほど難しいことでもないです。
中古を買って戸建てフルリノベーション。
自分たちでもできることなのですが、ぜんぜんお伝えしていないこと。
ゼネコン現場でコンクリートについてたくさん学びましたので、
基礎コンクリートの補強についても難なく行えます。
耐震補強工事も何件もやってますのでそれも問題ないです。
断熱や気密は新築工事と変わりはありません。
間取りの変更も、プランをしながら構造計画をするのは当然なので問題ありません。
もっと
この地域に住むんだというお客様の思いに寄り添ってあげられたら、
そこはあきらめなくてもいいんだと思ってもらうようにしなければならなかったなーと反省です。
どうしても
新築をしている会社のイメージが強いようですが、
戸建てリノベーションも行っていますので、ご相談ください。