中古を買って戸建てリノベーションのススメ=性能向上リノベーション②=
性能向上リノベーションっていうけど、何が性能向上??と思われでしょうから、
のびのび子ども住宅としては
①耐震性能(制震性能含めて)
②断熱性能
③気密性能による省エネ性能
で、その上に成り立っているリノベーション(プラスαの付加価値)だと考えています
- もくじ
- まずは現場調査からの解体
まずは現場調査からの解体
中古を買って戸建てリノベーション
まずは書類上でわかるものをチェックすることは前回お伝えしました。
昭和56年6月以降の新耐震基準が大事ですよということをお伝えして
それのほうが、銀行融資や税制面の優遇など受けやすいので、いいと考えています。
しかしながら、
新耐震基準だからといって、図面通りに施工されているかは別物ですよということもお伝えしました。
なぜならば、
昔は建築業界、いい加減な社会だったからです。
つくれ、つくれ、の時代だったし、チェックもいい加減。
申請通りの建物が建てられているなんてことはあまりなく、図面と建物が違うなんて当たり前。
建築基準法もざる法で、あみから抜けていくのも普通な時代でした。
少し触れましたが、
姉歯事件という、構造偽装事件がありました。
大規模建築物がその偽装対象だったのですが、ホテルやマンションといった大型建築物の構造設計において偽装をし、
建てた建築物をチェックしてみると全く耐力がなく行政代執行で入居者は退去。
建物は安全性を考えて取り壊しとなりました。
全国にたくさんそれがあったんですよね。
この事件をきっかけに建築物、大型のものだけでなく、住宅もチェックが厳しくなって
購入される人たちには、本当に安心できる社会になっていきました。
さて
新耐震基準の物件でも耐震性があるかどうかはわかりませんよ、
だから、インスペクションで十分はチェックをする必要があります。
そして
そのインスペクションを元に耐震補強と制震補強を計画していきますが、
まずは解体し、残すものと補強するものを計画していきます。
1階は補強をしていくことが多くあります。
そもそも間仕切り壁が少なかったりしますので、その間仕切り壁をふやしつつ、耐力壁
例えば、筋交いを増やしたりしていくわけです。
図面上、計画していったものが
本当に現場的に大丈夫かどうか、
とういのは、壊してみて初めて分かることがやっぱりありますので、そのあたりをチェック。
現場調査では梁の位置は柱の位置、筋交いの位置などは小屋裏にもぐったり押入の天井をあけて覗いてみたりしてチェックするのですが、
全部が全部わかるものではありません。
柱や筋交いはわかりますが、
梁の太さまではわからない場合があります。
また梁の継ぎ手などもわからない場合があります。
これらは調査した段階だけでなく、解体をしてみて初めて分かることもあります。
新しいリノベーション後の計画で間仕切り壁が新しく取り付けられるのであれば、
それを支える梁などは太くする必要がありますし、また継ぎ手がある場合は接手の補強なども計画しなければなりません。
まずは解体をしていくことになります。
特に解体しなければならないのは、、、
耐震で大事なことは、
耐力壁を多く設けることなのですが、
どうして耐力壁を多く設けることが必要なのかというと、
揺れに対してふんばる力が必要だからです。
ふんばる力は建物によって当然変わりますが、
それは形や大きさによりますし、あと荷重によってかわります。
荷重とはその建物が支える重さそのものを指していますが、重たい建物と軽い建物であれば揺れがどちらがどうかといとイメージできますか?
重たい建物は、一度揺れ出すと大きく揺れますし、その揺れも大きいです。
振り子のように大きく揺れてしまいます。
軽い建物は揺れますが、重たい建物よりもましだと考えてください。
また
のっぽの建物と低い建物だとのっぽのほうが揺れるのも簡単にイメージできますよね。
よって
計画として建物の重さをできるだけ軽くしてあげる、
またのっぽであれば低くしてあげる=減築=になりますが、そういう計画が必要だと考えてください。
ですので
解体するときには必ず屋根の改修が行われるものです。
古い建物はどうしても瓦屋根が多い。
瓦はその雰囲気独特のものがありいいのですが、やはり重たい屋根です。
軽くして耐震性能をあげていくには、やっぱり不向き。
まずは屋根の重さを少なくすることから考えていきます。
しかしながら、
古くなった屋根の下地はもうボロボロで防水性能もほとんどないなんてことは普通にあります。
軽い屋根にするには、特にガルバリウム鋼板の屋根をお勧めするわけですが、
これは新築時もガルバリウム鋼板をお勧めしてますが、
下地が大事だったりします。
下地がまっすぐになっていないとやはりガルバリウム鋼板が波打ってしまいます。
波打ってしまうと、防水もよろしくないし、メンテナンス性の落ちてしまいますから、下地をしっかりと施工しなおす工事が必要です。