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#takatsukiヌックのある家 新築工事まもなくスタートです

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新築工事

おはようございます。

高槻市の1級建築士事務所 株式会社のびのび子ども住宅 九万田です。

あーもう8月も下旬。立秋は過ぎましたけれども暑さはまだまだ続きます。

そんな暑いなか、昨日は大工さんと新築の打ち合わせ。

もくじ
建売って寒いんですとお客様
のびのび子ども住宅の仕様は寒くない?
気密は0.2以下
日射取得と日射遮蔽

建売って寒いんですとお客様

タイトルどおり
#takatsukiヌックのある家

新築工事がまもなく始まります。


お客様との出会いは、今年の春。

資料請求をいただいて、ZOOMでのご面談、勉強会でした。


ZOOMやteamsを使って初めは打ち合わせをすることが、最近は増えてきています。
どんな会社だろう?どんなお客様だろう、
当社もそうだし、お客様もそうだし、お互いに緊張しながらスタートする打ち合わせになりますので、
初めはしょこっとだけ距離を取ってというのでしょうか。


こちらのお客様も初めはZOOMでの打ち合わせから入っていきました。

お話をお聞きしていると、
建売住宅のモデルハウスを見に行ったり、建売住宅の現物を見に行ったりしたとか。

2月ぐらいに見に行って、
家の広さや、家の値段も納得のいくもの。

希望の地域だし、いいんだけど、いいんだけど、決められない大きな理由。


あまりにも足が寒くちょっと耐えられない


小さな子供を連れての家の見学で
結局体調を崩すこととなり帰ってきたそうです。

建売住宅ってこんなに寒いものなのか。。。

と、長い人生のなかでここまで我慢しなければならないと思うと、うーんどうなんだろう??


家での足元がすーすーと寒さを感じるってどうなの??


設備は豪華で満足するものだったとしても
基本性能が満足できなければ、日々つらいよねと考えにいたり、いろいろと勉強をするようになったそうです。


そこで、
断熱について、気密についてを知り、
住宅っていろいろ考えなければならないんだと至ったとのことでした。



のびのび子ども住宅の仕様は寒くない?

のびのび子ども住宅の仕様は寒くないのか?
というお話でスタートし、結果、ご納得。


では
その、のびのび子ども住宅の仕様ですが、どうなっているのかというと、

まずは、断熱材ですが、

セルローズファイバーを使っています。

セルローズファイバーは、デコスのセルローズファイバーです。

たくさんの断熱材がありますが、どうしてセルローズファイバーを使っているのか?というご質問もよく受けるのですが、
結論としては、一番理にかなっているからです。


まずいえることは
グラスウールは使いません!!(きっぱり!!)

グラスウールは性能コスト面で優れています。
安くて性能が出るのであれば、それに越したことはないじゃないか!!と思われる人は、それを使っている会社で建ててもらえればいいと思うのですが、
湿気に繊維系の断熱材であることから
室内側に防水フィルムを施工することになります。
グラスウールも施工方法はいろいろあり、袋状になっているもの、グラスウールが板状になったもの、吹き込むタイプ、ロールになっているもの、たくさんあります。

袋状になっているものは防湿フィルムといったいになっていて、それをそのまま施工。
筋交いがある部分やサイズが合わない部分は切って、その袋をテープでとめてという作業になります。

逆に
グラスウールが露出しているそのほかのタイプは防湿フィルム施工をすることになります。

いずれにしても、
室内がフィルムでおおわれている仕様になります。

うーん、ちょっと気持ち悪い気がします。

ビニール袋に包まれているような空気感。

これがどうも、嫌で嫌で!!!

このフィルムでグラスウールへの湿気が移っていくことを避けるとともに、気密性能を上げていくのですが、
フィルム施工だけは、どうも納得がいかず、嫌なんです。

設計者のこだわりなので、お客様にも進めることができません。

で、
セルローズファイバーはどうかというと、
セルローズファイバーも繊維系の断熱材なのですが、デコスセルローズファイバーは繊維系の断熱材にもかかわらず室内側に防湿フィルムを施工しなくていい認定を受けていますので、
デコスドライ工法の不織布でOKとなります。


そうすると
セルローズファイバーの最大と言ってもいい特徴の
調湿効果が得られることとなります。


当然、室内の仕上げの仕様のお話になってきますが、のびのび子ども住宅では、不織布や土佐和紙を使っていますので
透湿性能のある素材となりますから、デコスドライ工法のセルローズファイバーは呼吸をすることとなり、
夏は湿気を吸い取り、冬は湿気を掃出す効果となります。

当然、この効果は建物の構造材にも影響を及ぼし、木材の蒸れる腐るといった害から守ることにもなります。


断熱性能についてはUA値でいうと、だいたい0.35ぐらいにいつもなります。

UA値って言ってもわかりにくいでしょうが、熱の逃げにくさを表す指標になりますが、
大阪でいいますと、0.87でOKが出ます、

まあ、この0.87はちょっと基準が緩すぎると思いますので、
HEAT20という、一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会、改めて書くと長ったらしい名前ですね~

戸建て住宅の目指す住宅を推奨する外皮(壁や屋根といった家の外側の性能)の断熱性能水準について現状3段階に分割していますが、
G1よりもG2のほうがグレードが上、G2よりもG3のほうがグレードが高いといったふうに分けられています。

そして

のびのび子ども住宅の仕様はどのレベルかというと、G2とG3のちょうど真ん中くらいに値します。

G2.5といった感じでしょうか。


断熱についてはおおよそご理解いただけたと思いますが、
では気密はというと。

気密は0.2以下

気密についてはどの程度を目指していてどの程度の結果が出ているのかというと、
全棟0.2以下です。

気密だけを目指しているわけではありませんが、
全棟気密測定を行っていて、0.18とか0.14とかいう結果が出ていますので、
だったら0.2以下に今後もしようねという感じで、0.2以下を目標数値に掲げています。

普通に丁寧に工事をしたら
気密施工をしなくても0.5ぐらいは出るのではないかなと思っています。

ですので、
気密0.5の高気密住宅っていう表記をしているハウスメーカーがいくつかありますが、それほどでもないと思っています。

そして
気密に意識して施工をまあまあ大工さん任せにしていたら0.3ぐらい出るのではないでしょうか。

ちゃんと意識してやると0.1台になり、
0.1を切るのはちょっと至難の業、もう探しきれない部分だと思います。


気密測定をする検査員の方と話をしていると、
検査する中で一年間で一番いい結果だったりするらしいです。

一度3月31日に検査をしたことがありましたが、
4月1日から3月31日までの期の間で、最終日に一番よい結果が出ましたと言っていただいたことがありました。

何度も言いますが、
気密をめちゃくちゃこだわっているわけではないんです。

家の建築する途中の工程にしっかり向き合っているんです。
その結果、気密の数値がむちゃくちゃいいんだけなんです。


テープのはりかた、シートのはりかた、釘の打ち方、一つ一つ大工さんに伝えていますが、
その結果、細かな部分までチェックをしていると結果的に気密が高い家になっているだけなんです。

気密をこだわっているんですよね
と言われますが、いえ、とくにはこだわっていないんです。


でも
気密がここまでいいと隙間がないということですから、暖房効率も冷房効率もむちゃくちゃいいです。

当然、セルローズファイバーの効果もあり、夏は湿気を取ってくれて且つ冷房効率も高いので当然涼しいわけで、
冬はその逆でいったん温まると冷めにくい構造になっています。


そしてパッシブデザインの基本的な考えになるわけですが。

日射取得と日射遮蔽

建売の住宅は窓が多いという印象を受けます。

無駄に窓が多くて、西側にたくさんついていたりと、うーんどういう意図をもってしてその窓デザイン??と思うわけですが。

基本的には南側のみに窓を配置するデザインとし、
3方向にはよっぽどの理由がなければつけません。

今回も南側は主ですが、
理由があって西側にもつけます。

西側は西日があたるため高性能な等を配置することになりますが、準防火地域ですがいろいろと設計を考えてトリプルガラスの窓を配置してます。

パッシブデザインという言葉を聞いたことがある方はありがたい。

受動的という意味ですが、何に対して受動かというと、自然に対してという意味で、
自然の力を利用して住みよい家を設計することをパッシブデザインと言います。

機械などにできるだけ頼らずに自然の力、
特に
太陽の暖かさを取り入れた設計デザインが有名ですが、
冬の暖かさを取り入れることにより暖房をできるだけ控える仕組みです。

逆に
夏は暑いので日が入りにくくするため軒や庇を設ける。
また木を植えて日差しを遮るといったデザインに工夫を取り込みます。

窓の多さの話から少し飛躍しましたが、
建売住宅のデザインはやたらと細くて長い窓がたくさんついている印象です。

窓の数が増えると窓の価格もあがりますし、手間も増えます。

そして
断熱が入れられるところに断熱をなくして窓をつけることになりますから
絶対に熱の出入りが多くあり、先述のUA値も悪くなります。

どうしてこんなに窓をつけるのだろう??と思います。

そして
西側にどうしてこんな大きな窓をつけるのだろう??と思う家もたくさんあります。

家のことを考えると地球環境のことも考えることになるのですが、
もう少しだけ、ほんの少しだけ意識して設計してくれたらいいのになって思いますね。


これらのことを考えていますと
のびのび子ども住宅の家は寒いのかどうか?って、たぶん寒くないなって思われたようです。


#takatsukiヌックのある家
工事ブログも更新していきます。


次回はお客様宅を訪問して
のお話~