#takatsukiヌックのある家 基礎工事
高槻市の新築工事 #takatukiヌックのある家 は基礎工事がスタートしましたよ
本当にあった掘方ミス
前回のブログでお伝えしたように、既存駐車場の安息角対応の地盤改良が終了して基礎工事にかかりました。
地盤改良から少し間をおいて基礎工事に着手。
基礎工事も、レッカーでユンボを吊って搬入。
吊られているユンボを見て、
風の谷のナウシカに出てくる子どものオームみたいだな―って話をしていました。
基礎工事、いろいろとポイントがありますが、
大きく分けるとすると、
- 掘り方工事
- 鉄筋工事
- コンクリート打設工事
今日は掘方について話をしていきたいと思います。
掘方工事は、建物の位置を決めて、言葉のとおり掘っていく工事です。
まず大事なのが、間違いなく計画通りの場所を掘っているかどうかということ。
そんなの当たり前!!な工事なのですが、
時々、そんな失敗あるの??と思うような話がありますね。
遠く離れた親せきの新築工事で本当にあったのは、
配置が道路と真逆になっていたということ。
道路に面して玄関を計画していたのに、
『何かちがうなー??』となったらしく、現場担当者に『何か違うなーって思うんですけど、あってますか??』と確認をしてみたら
180ど逆だったということが判明。
びっくりですが、私の親せきで本当にあった話です。
思い込みなんでしょうね。
北と南を間違えたのか?東と西を間違えたのか?細かなことはわかりませんが、
掘方を間違えて基礎を作ってしまった。
誰もチェックしなかったんですよね。
基礎を解体して新しく基礎を作り直したらしいですが、やっぱり数か月の工事期間が延びてしまったとのこと。
新築工事中は仮住まいに引っ越していたのでその費用負担やなにやらでお詫びにいろいろオプションがついていい家になったとのことですが、
間違いからスタートするってちょっとイヤですね。
もっとひどいのは
これは大工さんに聞いた話。
建売の分譲地で似通った家が立ち並んでいたそうです。
上棟後、上棟式で部屋の形がちょっと違うなーとなったそうで、これも確認してみたら
同じ分譲地の中の違う敷地の建物図面が、その敷地に建つように渡されていたそうな。
同じような区画なので、違う図面も、その敷地にすっぽり入ってしまったのでそのまま工事を進めたようで、これもやり直し。
ホント、そんなことありますか??というような内容がけっこうあります。
間違いなく敷地に建物が建つのが当たり前ですが、
しょうもないミスや確認漏れで嫌な気持ちになってしまいますね。
ですので
着工時には立ち合いが必ず必要で、掘方の場合は当たり前ですが、図面の向きや
建物の配置になる基準はどこなのかなど、確認をしていきます。
これは隣地境界からどれくらい離れているかも大事ですが、
基準となる高さはどこになっていて、その基準高さから何センチ高い位置に設計高さを設定するかも大事になってきます。
設計高さというのは、
この土の高さが地盤面なので、そこから追い出して玄関の高さなどが決まっていきますし、
玄関の高さが決まっていけば、ポーチ階段も決まります、また駐車場があるならば駐車場の高さなどが決まります。
掘方工事で大事なこと
掘方工事で大事なことは
先ほどお伝えした通り、現場での確認作業です。
そもそもの住所はあっているのか?
方角や向きはあっているのか?
基準となる点はどこになるのか?
深さや高さはあっているのか?
こういった誰にでもわかることをしっかりと確認することから始まります。
それらの情報はすべて配置図や基礎伏せ図に記載されているのが当然ですが、
しかしながらです。
図面と現場は違う場合もあります。
違う場合って??と思われるかもしれませんが、
これも本当にあった話です。
長年住んでおられたお客様が家を建て替えることになった時のお話。
会社員時代のお客様ですので、もう20年近く前の話になると思います。
神戸の西区のお客様でしたが、
建て替えるにあたって敷地図をお預かりしました。
敷地図をお預かりしたので、現地調査をしましたところ、
どうも長さが違う。
敷地の各辺の長さが違い、おかしいなーということになりました。
神戸は阪神淡路大震災があったところ。
地震は建物が揺れますが、その下の敷地が大きく揺れているわけです。
敷地が大きく揺れることによって何も起きないわけではなく、敷地の形状が少し変わってしまうこともある。
ホントに!?と思われるかもしれませんが、
東日本大震災の時に松の木が残ったことがニュースで取り上げられましたが、
あの松も何メートルか移動していたと言われています。
土地の形状が正しいなんてことは思い込みでしかありません。
神戸のお客様にも現地で立ち合いをしていただき、距離がずれているお話をさせていただいたことを覚えています。
建築は現況優先です。
現況の敷地に対して、隣地に日陰を落とさないようにするとか、隣地から1m離すとか、様々ありますが、
現況を優先します。
だから
敷地図があったならば、その敷地図が現況と正しいかどうかをまずは確認し、
距離や角度といったものが大きく差異がないかどうかのチェックが必要です。
着工時に『あれ??』となったらその時点でアウトですからね。
当然もっともっと前段階で確認が必要です。
今回の敷地は東側から離隔距離を一定間隔でとっていきました。
図面もそのように指示をしています。
そして確認できるように1点からの距離を1mと明確にしており、全体に間違いがないかどうかの確認ができるようにしています。
配置はいろいろと大事で、
先に申し上げたように建物の高さを同時に決めていきます。
配置が決まれば、道路までの距離が決まり、道路までの距離が決まれば、玄関からの段差をどのように解消していくのかを検討しなければならなくなります。
配置がすべての快適さを生むといっても過言ではありません。
今回も
道路からの外部階段をあがって敷地に到達するわけですから、
外部階段の上がりきりと玄関の高さの関係を明確にしておく必要があります。
玄関扉をあけたら水が入ってくるような高さ関係は当然ダメですし、玄関扉あけてやたらと階段が多かったり、その階段も狭いなんてことも安全上問題があります。
配置については本当に考えなければならないことが実はたくさんある!!
掘方の終わりには
基礎の形状なりに掘り進んでいきます。
掘って、掘って、掘る。
土にスプレーで色付けして、そこを掘ると、またスプレーして。
それの繰り返しで間違いなく何度も確認をしながら掘っていきます。
堀が多くなると土の搬出が多くなって、これも無駄になります。
堀が少なくなると、その上に鉄筋を組んでいくのですが、鉄筋と土部分の距離が近くなりすぎて鉄筋のかぶり厚さが小さくなりすぎる。
これも問題。
余裕をもつとお金がかかるし、ギリギリになると家の品質が悪くなる。
基礎工事ってちょうどは難しいですが、ちょうどにするのがやっぱりプロ。
上手に掘ってくれました。
掘ったあとは砕石を入れて、転圧をしていきます。締め固めて平らにしその上にシートをかぶせます。
防湿シートです。
防湿シートはどうしても1枚では敷ききれないので、重ねていきます。
重ねについても注意が必要ですので、確認が必要です。
のびのび子ども住宅ではシートの重ね幅を15cm以上と図面に明記しています。
重ねをしっかりさせて、土の湿気を上にあげてこないように計画。
しっかり重ねてテープで止めていきます。
画像にあるとおり、30cm程度重ねてくれていますので、安心です。
防湿シートを敷きこむのは何の理由でしょうか??
湿気が上に上がってこないようにするためのものですから、基礎を作り上げたときに湿気があがってこないようにするためのものです。
とはいえ、コンクリートもべた基礎なので、湿気が上がってこないようになっています。
湿気が上がってこないので、シロアリについてもそれほど心配する必要はありません。
だからと言って無にするつもりもありませんが、
基礎コンクリートが経年劣化で中性化が進み、湿気があがってくることにより鉄筋の腐食につながる恐れもあります。
何十年も先のことですが、やはりそれは心配事。
シートの穴から湿気が出てくることにより、その先にあるコンクリート、そして鉄筋。
鉄筋が湿気によって腐食し、さび、そこから爆裂していくなんてこともあるかもしれません。
そのための鉄筋のコンクリートかぶり厚さを検討していくわけですが、その防御をしっかりと考えておく必要もまたあります。
重ね幅をしっかりとって、破れてしまったらそれを防湿テープで補修する。
ちょっとしたことです。
コンクリートはちょっとしたことに手を加えてあげるだけでより良いものになっていきます。
手を加えれば加えるほどいいコンクリートになります。
湿気が上がってこないようにすることもその一つです。
現場の瑕疵保険の検査員の仕事も依頼があると回ってくるのですが、
瑕疵保険の検査の現場で、昔の木の根っこが飛び出している現場とかあります。
根っこが飛び出して、シートを破っているのにそのままにしている現場。
どう思いますか??
何のためにシートを敷いているのだろう??と思ってしまいます。
一応、言います、正直に言いますと、瑕疵保険の検査項目ではありませんが、現場監督さんがおられたら言います。
だって、防湿シートって湿気が上がってこないようにするためのものですよね。
木が突き出しているって湿気が上がってきてもOKな状態ですよね。
お施主様のためにならないことをそのままにしているのってどうなの??
もうひと手間かければいい家になるのになって思います。
今日は基礎工事の掘方についてお伝えしました。
次は鉄筋組立工事についてお伝えしたいと思います!!