#takatukiヌックのある家 鉄筋工事 | BLOG | お知らせ・ブログ | 設計・施工・不動産 一級建築士事務所 のびのび子ども住宅 株式会社のびのび子ども住宅

#takatukiヌックのある家 鉄筋工事

BLOG
DSCF2203

高槻市の注文住宅は基礎工事が完了し、現在養生期間中。

養生期間をしっかり時間とってゆっくりゆっくり固まっているところですー

今日は基礎工事の、鉄筋組立工事についてお伝えしたいと思います。

もくじ
鉄筋コンクリートの設計
鉄筋組立工事の管理

鉄筋コンクリートの設計

DSCF2222

基礎工事では大きく3つの分野に分かれることをお伝えしました。

・掘方工事

・鉄筋組立工事

・コンクリート打設工事


大きく分けるとこの3つの段階に分かれます。
今日はその2番目の鉄筋組立工事です。

鉄筋組立工事において、元となるのは当然、基礎の設計図になります。

そのまたもとになるのが、鉄筋コンクリート配筋標準図という施工図です。

あまり聞きなれない、見慣れない、ことかもしれませんが、ビルやマンションは鉄筋コンクリートで作られている部分が多くあり、それと同様に注文住宅の基礎工事も鉄筋コンクリート造りです。
ですので、基礎工事もそれらと同じく鉄筋コンクリート造の標準内容に準拠して設計をしていきます。

当たり前のことですね。

内容は

例えば、鉄筋の太さがNの場合、その周辺の空き寸法はXにするとか、
フックを使う場合は、その角度によってフックのかぎの部分の長さが決まっていたりだとか。

当たり前のようなことですが、
そういう決まりごとがあることをなんとなくしか知らない人ってけっこういます。


鉄筋工事をされるかたは当然それらのことはご理解いただいていますが、逆に鉄筋コンクリート造の設計に慣れていない方のほうが知らなかったりするんです。

つまり
木造住宅を専門にやっている会社ほど、基礎工事の鉄筋コンクリート造については知らない人が多いんです。
残念ながら。。。


木造住宅は2級建築士で設計できる分野ということもあります。
鉄筋コンクリート造の大規模建築物になると1級建築士でなければ設計できない、
ゆえに、木造住宅会社の人は、鉄筋コンクリート造について勉強していかなったり、知識不足だったりしている場合があるから注意が必要です。


九万田は1級建築士ですし、
ゼネコンの現場で鉄筋コンクリートのことばかりやっていたことがありました。

鉄筋コンクリートって、しっかりと管理して手を加えれば加えるほど
美しく、また強度のあるものになるんですよね。

決して手は抜けない、後戻りできない工事です。


さて、
ちょっと話が飛んでしまいましたが、鉄筋コンクリートの設計です。

いつも悩ましいと感じながら設計をしています。

当然、安全性を配慮した基礎計画であり、且つ、無駄にコストがかかりすぎないようにしなければなりません。

そして、
水道や換気といった設備計画との関連において、それらの工事が施工しやすいことも考えながら検討していきます。
意外と基礎工事の設計はいろいろ考えることがあるんです。



その中で一番難しいなーと常に常に感じること、
感じる基礎設計はどこかというと、

『人通口』


人通口とは
家の工事がすべて完了した後、メンテナンスをするときや定期点検時に、基礎の内部に入り込んで床下をチェックするために
人が通れる部分を作っておきます。
それが人が通れる口とかいて人通口。


基礎は普通1本の梁でできています。

梁というのは木造の木でいえば、横向きに流れている材料です。
柱は縦向きですね、それの横向き。

基礎コンクリートも横向きになっている部分を梁といい、地中に埋まっている部分を地中梁なんていいます。

のびのび子ども住宅では基礎の高さを41センチにしていますが、
その41センチがずーっと一続きで続いているのが普通で、

ある部分、そこに欠き込みをして設計するのが人通口となります。

時々とぎれている部分が人通口になるわけですね。


一続きになっている部分が途切れるわけですから、強度が落ちます。
大きな荷重がかかった時に、ぽきっと折れたりするイメージができますよね。
例えば、割り箸を二つに折るようなイメージです。

割り箸と同じように、木造の梁だって、基礎コンクリートの鉄筋コンクリートだって大きな荷重がかかればぽきっと折れます。

折れないように考えて設計をするのが構造設計になるのですが、
一続きでつながっている部分と、欠きこみがある部分とを比べるとどちらが強いかと言えば、イメージしたとおりです。

一続きになった基礎のほうが強いんですよね。

しかしながら、メンテナンスや基礎内部の空気の流れなどを考えて欠きこみを作っていく必要がどうしても出てくるので、
それの補強をしっかり考えなければならないことになります。

人通口の設計は荷重がかかったとしても問題ないように設計しなければなりません。

例えばです、
一続きの基礎梁があったとして、人通口はどこに設けるのがいいのか?
端っこ?真ん中?どこでもOK?

いろいろありますが、どこが最適か!!

九万田は
真ん中にはしません。

割り箸を折るときも、端っこが折れるかというと、なかなか折れません。

折れるとしたら真ん中が折れますよね。

では端っこか?となりますが、どちらかというと端。
それは、荷重がかかるところかどうかを確認しながら設計することが大事ということになります。

端だって荷重が大きくかかるのであればそこには設けることはしませんよね。安全ではなくなりますから。


できるだけ人通口は少なく、且つ、配線や換気、そして水道工事がしやすいように基礎を設計することが大事になります。
また、全部ごっつい基礎にしてしまえば安心ですが、無駄にコストばかりかけるのもやっぱり駄目ですよね。

こまかな設計ルールはお伝えしませんが、基礎コンクリート工事の図面をちゃんと見せてもらって
人通口の位置なんかもチェックする必要がありますよ。

鉄筋組立工事の管理

DSCF2214

注文住宅の設計図書がそろって、それをチェックしたならば実際の工事を見てみるのもいいでしょう。

でも
基礎工事の鉄筋の状態を見たってよくわからないって思いますよね。


例えば
長期優良住宅の認定を受けて、ちゃんと瑕疵保険にも加入しているのであれば
図面のチェックも一通りされていますし、設計図書と鉄筋工事が間違いなくできているかもチェックされますから
おおまかにいえばOKだと思います。

あくまでも大まかに言えばOKぐらいに思ってください。

設計内容は様々ですから、一様に同じではありません。
細かなチェックは設計に確認が必要です。そして設計図書通りにできているのかどうかは現場監督に確認が必要です。

そして
自分自身でもしっかりと見ておくことも大事だとお伝えしたいです。

でもわからないからっていうのも理解できます。

見た目でいいんだと思います。

見た目で
美しいなーと思えるのか、美しくないなーって思えるのかの違い。


それって何ですか?


そろっているとか、まっすぐだとか、がやっぱり美しいです。

なんだか高さが違うとか、ゆがんでるとか、波打っているとか、鉄筋としてはどうかな?と思いますよね。


やっぱり、高さが違うとか、ゆがんでいるとか、波打っているという鉄筋を見ていくと、
間違っている内容があったりします。

また
もう少し手を加えていればいいのにということもあります。

ちょっとした補強をすればもっと丈夫な強いコンクリートになるのになーというのがそれです。

例えば、
出隅部分の補強。

上端の主筋D13を2本にして補強しています。

また、右側からと左側からと双方から鉄筋を巻いてくるように設計していますが、どうしても出隅部分は凸になり力が逃げていくことと引き抜きが大きくかかることから補強を十分に行っています。

ちょっとしたことです。

先にも述べましたが
鉄筋コンクリート造はひと手間かければかけるほど強度が増し、美しくなります。

そういった意識が丈夫な家につながっていきますね。


だから
美しい鉄筋の出来上がりだなーと思えた現場は、やっぱりちゃんと設計されていますし、
当然、鉄筋組立工事の職人さんも意識レベルが高いです。


この
高槻市の注文住宅の#takatukiヌックのある家の来てくれた職人さんは
まだ30さいになっていいないくらいの年ですが、非常に鉄筋コンクリート造のことをよく知っている人です。

話をしていると
やっぱり、ビルの鉄筋工事とかも施工していたりするとのことでした。
そうすると、ゼネコン現場で施工していればチェックも厳しいのでそれが当たり前になっているようです。

ビシッとしているし、気持ちのいい仕事ぶり。


やっぱり仕事は、その人の姿勢が出ますよね。

そして
やっぱり思うんですが、設計者が現場監督をしているのって、やっぱりいいよなーって自画自賛です(笑)
だって、それだけ難しい設計をしているんだし、それを見落とさずチェックするのってやっぱり難しいですから~