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高槻市の土間リビングのある家=工事レポート11=断熱

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注文住宅の新築設計から施工まで、そして耐震改修工事・断熱改修工事といった大規模リノベーションまで行っています
高槻市の 1級建築士事務所 株式会社のびのび子ども住宅 九万田です。

高槻市の土間リビングのある家の新築工事レポートは、11回目です。

デコスセルロースファイバーについてお伝えしていきます

もくじ
デコスセルロースファイバーを標準採用した最大の理由
次の理由
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デコスセルロースファイバーを標準採用した最大の理由

のびのび子ども住宅は注文住宅を設計施工するとき、
当初、断熱材は何を採用すべきか??と非常に悩みました。

断熱材はさまざまなものがあります。
皆さんご存じの、グラスウールから、羊毛やコルクチップといった自然素材のものまでさまざまです。

一般的な住宅で多いのが
グラスウールでしょうか?また注文住宅やハウスメーカーとかでも多いのが発泡ウレタン断熱でしょうか?

のびのび子ども住宅でも断熱材を選定するときに様々悩みましたが、
性能、コスト、施工性などなど
いろいろ考えてセルロースファイバーに最終来ました。

では
セルロースファイバーを採用した理由はなにかというと、

これは、のびのび子ども住宅がこだわっているそのほかの性能によくあっているということです。

のびのび子ども住宅では
家を設計施工するときは当然に耐震性能が高い家であり、
断熱性能が高い家であることが重要としていきます。

高断熱・高耐震の高性能住宅になります。

だから
防蟻処理の方法についてもこだわっていたり、
設計も許容応力度計算で耐震等級3をクリアしつつ、制震ダンパーを採用するなど工夫をこらしています。

たとえ
許容応力度計算で耐震等級3をクリアーしたとしても
設計上はそうであったとしても、防蟻処理が永遠に続かない、一過性のものであったならば
はたして20年後30年後に大きな地震が来た時に、耐震性能が担保されているのか?
確信ができるのでしょうか?

だから
防蟻方法については、木材自身に防蟻処理を加圧注入した材料を用いるなどしなければならないと考えますし、
断熱材においても防蟻処理された材料でなければならないと考えるわけです。

もし
柱がシロアリに食べられた場合、
そこに筋交いがあった場合、
その柱、そしてその筋交い
はたして、大地震に耐えるための役割を果たしてくれるのでしょうか?

そうはならないでしょう、

耐震性能とは
木材の大きさや柱の太さ・強度といった
新築時の木材の性能を一つの基準としてとらえ、それに対して正しく金物が取り付けられ施工されてることを元に
耐震性能が発揮されると設計上判断しています。

シロアリに食われた柱や土台、そして筋交いは大地震の時に役にはたたないでしょう?
そうは思いませんか??


壁の中のことは
施工後はわからなくなることばかりです。

だから
壁の中のことを心配しないでいいつくりにしなければならないと考えます。

K3加圧注入材(防腐防蟻処理のされた木材)を使用するならば、
断熱材の表面にホウ酸処理を施したデコスセルロースファイバーが絶対に必要なものであると確信したわけです。

防蟻処理にすぐれた断熱材を選ぶことは必然です。
よってデコスセルロースファイバーを標準採用しました。

次の理由

デコス3

防蟻処理がされている断熱材ということなので、
いやな虫が寄り付いたり、住み着いたりすることはありませんし、その点でもうれしいですね。

さらにうれしいのが
難燃性能があるということです。

実際の実験でもバーナーでセルロースファイバーを燃やそうとするのですが、火がつかない。

高槻市で注文住宅を設計施工しようとすると
どうしても準防火地域での検討となる場合が多いです。

準防火地域は
密集とまではいいませんが、火事の危険性がある程度高いエリアということになります。

防火地域→準防火地域→法22条地域というふうに危険性は下がっていくのですが、
高槻市では準防火地域が多いですよね。

高槻市だけでなく周辺の市町村はほとんどが準防火地域というエリアが多いです。

どうしても火災対策を考えた設計施工が求められますが、
さらに断熱材がそうなっているというのはありがたいことだと思います。


縁のない話であることが一番なのですが、
延焼してくることによって自家が火災になることも考えられますし、
自分の家から出火してしまって隣家に迷惑をかけないようにする必要もあるでしょう。

その実験では
よく使われている材料が大きな火を発している様子があったりと
よくよく材料については考えないといけないと思います。


そのほかにも
のびのび子ども住宅は気密性能の高い家に施工をしています。
気密C値は0.14でした。

ホームページトップでもうたってますが
気密C値は0.2以下に設定しています。

高槻市の土間リビングのある家においても0.14と高い気密値をたたき出していますが、
そうなりますと、どうしてもデメリットがあります。

それは

過乾燥

どうしても気密が高くなると、絶対湿度が下がり乾燥気味の家になります。

乾燥対策としては
24時間換気を何をえらぶのか、内装材を何をえらぶのか、などなど考えますが、
あわせて、湿気を吸ったり吐いたりしてくれる断熱材があればいいと思ったんです。

それが
セルロースファイバーです。

もともと新聞紙を使った断熱材ですから、湿気を吸ったりすることはイメージできますよね。
壁の中の断熱材が湿気の多い梅雨時期は吸ってくれて、
乾燥する冬場はその湿気をすこしはなってくれるような仕組みなんです。

また話が戻りますが、
湿気を吸ってくれるということは壁の中の湿気対策にもなるということなんです。

壁の中の湿気があると
問題があります。

それは蒸れ腐りですね。

シロアリの温床になりますし、耐震性能が担保できない状態になりますね。
先述のとおりです。

しかし、これはなにも冬だけの問題ではないんです。

夏の問題でもあります。

といいますのは、

夏は、外は湿気が高く暑い、その反面室内は暑い??いえいえ、エアコンで涼しいです。
この温度差は冬の結露と何か違いがありますか?

いえ、夏のこの状態は外と内が逆転した状態で結露が生じる原因になるんです。

ではどこで結露が生じるかというと、もうお分かりの通り壁の中なんです。

壁の中で起きる夏結露の問題、実は深刻ですね。

冬結露はまだ目に見えるのですが、夏は壁の中で目に見えないまま悪い状態が進んでいく。

こういう対策をしていないと、えらいことになります。

東京大学の前先生も夏結露の問題を訴えていましたね。

だから湿気対策のできる断熱材が必要なんです。

乾燥に対してもメリットがあり、夏の結露に対しもメリットがある断熱材。

デコスセルロースファイバーを選ぶのは必然ですね。


さて
断熱材の施工が終わりました。
木工事に次回はもどってお話をしていきたいと思います。