高槻市の土間リビングのある家=工事レポート5=基礎工事1 | BLOG | お知らせ・ブログ | 設計・施工・不動産 一級建築士事務所 のびのび子ども住宅 株式会社のびのび子ども住宅

高槻市の土間リビングのある家=工事レポート5=基礎工事1

BLOG
IMG_2106

高槻市の北摂地域で、注文住宅の新築工事や、耐震改修や断熱改修といった大規模リフォーム工事を行う
1級建築士事務所 株式会社のびのび子ども住宅 九万田です。

高槻市の土間リビングのある家=工事レポート5です。

今日は基礎工事についてお伝えしていきます。

もくじ
地盤は大丈夫なのか?
地盤改良が無くてほっとして
基礎工事スタート
関連記事はコチラから

地盤は大丈夫なのか?

地盤調査

基礎工事の前段階で地盤の強弱を調べる地盤調査を実施。

真夏の暑い暑い中に調査をいただきました。
8月中ごろだったでしょうか、解体が終わり、建物が無くなり更地になった時点で
基礎工事の前に行います。

地盤調査は
2階建ての木造住宅だと、写真のようにスウェーデン式サウンディング試験で行うのが一般的で、
今回の高槻市の土間リビングのある家も同じ方法で地盤調査を行いました。


今回も地盤が悪いのかな?と思っていたところ、
地盤の層が比較的安定しており、地盤改良が無しでOKという判断になりました。

ほっとします。

おおよその場合、
ご契約時点のお見積りには、地盤改良費用を計上させていただいています。

ですので、追加工事のお話をしなくてもご理解いただいたうえで着工に入りますから大丈夫なのですが、
ぜひ、注意してもらいたいので、
地盤改良費用は別途という条件のままご契約に至ること。

予め予想をしておかないと、
あとから別途追加工事費用がかかりますという話になれば、予算計画が崩れていきます。

地盤改良費用も大きな金額です。

もし、指示層という固い地盤が奥深いところにあって、
通常の柱状改良では難しいとなったら鋼管杭工法になります。

金額はどーんとあがっていって
せっかく楽しみにしていたキッチンのグレードを下げざるを得ないとか、いろいろ諦める必要に迫られる可能性もあります。

ですので
請負契約時点では、地盤改良ありきで話を進めるのが大事です。

ちなみに
枚方の
【ヒバの門扉の先に広がる木々に囲われた庭のある家】 日本エコハウス大賞2022協賛賞デコス賞受賞
 施工例はこちら


では、柱状改良工事を。

柱状改良の工事ブログはコチラ


寝屋川市の
【NEYAGAWANOIE】
 施工例はこちら

では、鋼管杭工事を。

鋼管杭工事ブログはコチラ


構造や雨漏れについての施工責任をわれわれ施工会社は負いますから
それに伴い、地盤についてもしっかり調査し施工をするようになっています。

ただ、
施工会社の担当者が、地盤調査の内容を今一つ理解していない場合がありますからご注意くださいね。

その土地、その施工方法が正しいのかも検討する必要があります。
無駄な地盤改良は無いのですが、そこまでしなくてもいいといった場合がありますから、担当者に尋ねる必要があります。

分からない場合は、九万田に聞いてください。

地盤改良が無くてほっとして

DSCF6848

高槻市の土間リビングのある家は地盤改良が必要ないという判断でした。
地盤改良費用がなくなって、少しやりたいことが追加でできるようになったとお施主様も喜んでおられました。

地盤改良がないことを地盤調査会社が認めてくれるので、
地盤保証を発行するようにしています。

調査した結果、地盤に問題ないですよといった内容ですね。

これで一安心。

そこから急ぎ手続きに走りました、

何の手続きかというと、高槻市の文化財についての手続きです。

埋蔵文化財包蔵地にあたっていたため、その資料提出に行ってきました。


高槻市も堺市のように大きな古墳があったりします。
昔からの集落があり、それらが地中に埋まっているので調査が必要になります。

埋蔵文化財の資料提出というのは、
着工の60日前で、当然それは行っていました。

その時点では、地盤改良が必要という判断で提出を行っていましたが、
実際には必要なかったので、掘削の立ち合いや、試掘調査といったスケジュール調整が必要になってきます。

その調整に走りました。

高槻市の埋蔵文化財を担当する部署は、南平台という住宅地にあります。
のびのび子ども住宅からすぐのところ。

市役所とかにないのが不思議なのですが、そちらにいって手続きをします。

もし
試掘調査となると、
写真のようなことになります。

写真の人はだれかというと、違う現場なのですが、市の職員の方です。
この写真は試掘調査が必要な地域で、立会調査を行いました、2m程度掘って地盤の層を確認していきます。

私も説明を聞く機会なんてあまりないですから、
地層について質問をいっぱい出してみました、

せっかくですからね。

そしたら、いろいろと教えてくれて、この地層は何々で、どうのこうの、、、

楽しかったです。


しかし、

そこで何か出た!!!となると大変です。

それでもそんなに心配ありません。

本当に何か重要なもの、古墳の跡とか、化石とか、が出た!!となると
そこまでの経験は私もありませんので、わからないですが、
通常は、試掘費用とか調査費用とかは、市が負担をしてくれます。

大阪府の管轄になっていますが、市が調査管理を行いますが、
試掘した結果、何が重要なものが出土しても、一般の建物であれば、施主様の負担になりませんのでご心配はいりませんね。

それでも
調査が必要になると、時間もかかりますので、いったん工事がストップするなど負担はありますね。

地盤改良もなく、埋蔵文化財もなく
スムーズに工事が進んでいくのが一番ありがたいです。

基礎工事スタート

DSCF9224

基礎工事がスタートしました。
写真は位置を土地に書き出していく墨出し工事。

隣地境界から〇〇m、〇〇ミリといったふうに追い出していき、
地面に書いていきます。

図面の配置図には隣地境界のポイントを示していたり、隣地境界からの離隔距離を書いていたりします。

もちろん
基礎工事に際し、職人の方々にわかりやすく、基礎工事図面を作成し、そちらにも記しています。

基礎工事は当然コンクリート工事、
コンクリート工事は施工するとやり直しが基本的には出来ない工事の部類に入ります

後戻りでいない工程です。

後戻りはできない工程といいますが、やろうと思えばできなくはないけれども、汚くなるし、強度も落ちる。

だから
後戻りはできない工程と理解してチェックし施工を進めることが大事なんです。

配置や向き、当たり前のことですが、
離隔距離がいくらなのか、向きはあっているのか、当たり前のことも一つずつチェックをしてきます。

たまに職人さんとお茶を飲みながら
そんなことあるの??みたいな笑い話もしていますが、

ひどい話だと、
大きな分譲地に似通った土地があって、その土地にまったく違う形状の家を建ててしまった何てこと話がありました。
Aという敷地にはA
Bという敷地にはB
の建物が建つのですが、
Aの敷地にBの建物図面を渡してしまってそのまま着工。
上棟して、お施主様が???と思ったみたいです。

分譲地なので似ているけれども、あれ、ここの部屋こんなかたちだって??ってなり、
担当者も工事監督も、そこで図面を見直したところ、違う建物だったことに初めて気づいた

なんてたいへんなことも世の中には起こっていたりします。

家づくりは単純作業の繰り返しなのですが、単純作業だけれどもしっかりとチェックをしなければなりません。


基礎工事はチェックをしなければならないことが実に多いですし、
施行者だけでなく、瑕疵保険の保険担当者のチェックも行うなど、厳しく工程があります。

しかしながら、瑕疵保険のチェックがあるから瑕疵保険者のチェックにまかせっきりという会社も多く、
現場監督もチェックしないまま工事が進んでいるなんて会社も多くあります。

本当に多くあります。

そんなんだから、上述のような極端にたいへんな問題も起きてしまうわけで、
小さな問題は見逃されていることなんて普通にあるんです。

しかし
コンクリートは手をかければかけるほどいいものになり、きれいに仕上がり、強度もあがります。

要は長持ちするんです。

それは
掘方から始まる基礎工事も、その掘の深さによって鉄筋が触れる距離が変わるわけですから。

土に鉄筋が違いと、土からの湿気を受けて鉄筋はさびてきます。
これはいつも口酸っぱくしていうことなのですが、錆を起こすと、鉄筋は酸化していき、また膨れていき、コンクリートを破ろうとしていき、
爆裂します。

爆裂

基礎が割れて、さらに錆が進み、強度がどんどん落ちていくんです。

いやいや
土に触れるなんてことはあり得ないって!!防湿フィルムはってるから!!

そんなこと言う現場監督もいますが、
その防湿フィルム、破れているところ1カ所もないの?ちゃんとチェックしたの??と聞きたいです。


設計だけした現場で、
鉄筋のチェックをしに行ったときに、防湿フィルムが破れていることをしてきました

破れているのがあきらかで、あきらかに黙認して基礎の鉄筋を組んでいたんです。

どうして明らかだったのかというと、
防湿フィルムからやぶって木の根っこが飛び出していたから。

それは
掘方をしているときにはすでに分かっていたことだろうし、
防湿フィルムを張った時にも分かったことだろうし、
鉄筋を間配って組んでいるときにも分かっただろうし。

どうしてこんなことになるのか?

木工事はわかっている施工会社も、基礎=コンクリート工事はわかっていない人が実に多いからなんです。


分かっていたらそんなことしません。

わからないから、これくらいいいだろうって見過ごすんです。
理屈が分かっていないんでしょうね。

これはお施主様がかわいそうです。

しっかり指摘をして直してもらいましたが、自分は出来ていると思っているんでしょうね。
残念な建築会社でした。


基礎コンクリートは後戻りはできない工程といいました。
次回にさらにお伝えしたいと思います。