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高槻市の土間リビングのある家=工事レポート14=階段

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高槻市の1級建築士事務所 株式会社のびのび子ども住宅 九万田です。

高槻市の土間リビングのある家の工事レポート、工事が終わった後も続いていますが、

今日は階段についてお伝えしていこうと思います。

もくじ
家の設計で何を設計するのか?
階段ってただの通路?
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家の設計で何を設計するのか?

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先日、アマゾンをだらだら見ていると、設計者は何を設計するのか?
といった本のタイトルがあって、へー中身が気になるなーと思いつつ、購入に至らなかった本があります。

買わへんのかい!!

と思われるかもしれませんが、
うーん、買わない。。。

ただ、
設計者である九万田が家の設計で何を設計するのか?と聞かれるとなんと答えるだろうなーと考えさせられました。

家って
ただ、間取りを考えたりするのではなく、
その土地のベスト、ベターな家を設計していくわけですが、
それは
配置が非常に大事であることはいつもお伝えしていることでして、

例えば、私が書いているブログの『プランニングの手順』に書いていますからぜひ読んでいただきたいのですが、

まあ、つまり、どの位置にすればその土地から見える景色は何になるのか?そして何を見えないようにするのか?そういったことを考えていたりします。

注文住宅なので、当然、お施主様の住みたい家というのがあるのですが、
それだけでなく、ふと気づく窓の先には何が見えるのか?ということを気にしているなーと
そして
それを設計しているなーと思うんですね。

配置、ゾーニングを考えて、何が見えて何が見えないかを考えていくと
窓の位置が決まり、その窓に対して日射取得・日射遮蔽といったパッシブ設計につながっていく。

パッシブ設計に欠かせないのが、庇や軒といった外観プロポーションであり、
プロポーションを突き詰めていくと、何が見えて何が見えないのかにまた戻っていく。

軒が深いと、空が見えなくなりますし、あえて見せない空もありかといったふうになったりならなかったり。。。


注文住宅を設計するときに何を設計しているか?と聞かれれば、
こんな回答になるのかな~なんてことを考えたりしていました。

そして、

今日のテーマである、階段についても考えているのでした。

階段。

打ち合わせ、ヒアリング、その中に階段についてお話をされるお施主様って、まあ、いません。

リビングだったり、ダイニングだったり、くつろぐ場所の話。

キッチンだったり、お風呂だったり、トイレだったり、住宅設備についての話。

外装についての外観デザインについてのお話。

〇〇畳といった広さの話。私は広さについてはあまりしないんですが、広さにこだわらせるお施主様ってけっこういますね。

そして
階段については話が出ませんね。

階段ってただの通路、通過点なのでしょうか?

階段ってただの通路?

階段図面1

階段の設計をします。

階段って、その家のシンボルにもなりうるものだなーと感じています。

この画像は、寝屋川市の『NEYAGAWANOIE』

南面に面した階段は総ひのきづくりで、幾何学的なデザインが印象的な階段です。
自分で設計施工して、ほれぼれする階段です。

この画像は、東大阪市の『軒の深さが和の趣を感じさせる化粧垂木のある家』

天井からつっている階段は浮いているような浮遊感を感じさせるデザインに仕上げました。
これもほれぼれします。

階段ってその家の顔になるようなものでありながら、
通路であり、住まう家族が交差する場所でもあります。

例えば、NEYAGAWANOIEの階段は
昇り切った場所には、2畳ほどのくつろぎスペースが、
そしており切った場所には、家族の写真ギャラリーがあります。

軒の深さが和を感じられる化粧垂木のある家は
上る途中に見える解体前の障子があったり、家族の思い出のある品々を飾るスペースがあったりと。

何かしらを感じ取れる空間に仕上がっています。

階段って通路だからこそ、単純に通路にせずに、何かを感じられる空間に仕上げることが大事だなーって思っていまして。

設計をするというのは
階段を設計するということにつながっていったりします。

もちろん、安全でなければなりません。

安全な設計と目指していますが、一段一段の高さを185ミリ以下に設計。

時には、180ミリで設計。

一段一段をできるだけ低く設計することが大事だと考えています。

そうすることで、将来階段の上り下りがきつくなってきた、ということもなくなっていくわけで。

そして

階段の段数は15段で上がり切るように設計していきます。

185ミリ×15段は2階までを2775ミリで上がり切る計画です。

この設計にすることにより、構造計画と空調ダクト計画がなりたちつつ、天井高を下げすぎずにできる設計になります。

快適空間も大事、構造設計も、設備設計も大事というわけです。


高槻市の土間リビングのある家の設計も添付の画像のように設計をしました。

トップ画像にあるよう、吹き抜け空間に面していますので、ボルダリングができる壁と階段が横並びになっています。

階段ってただ単に行き来するだけの空間にあらず、家族が家族らしく過ごせる場所に作り上げることが大事ではないでしょうか?


注文住宅の設計で何を設計するのか?

家族が交差する階段を設計する

また一つ答えが見つかりましたかね??